蒸留所
ホーズ・オブ・クロムデイル(ホーはゲール語で「河岸台地」)と呼ばれるこの地は、スペイ川上流の沖積平野で、クロムディルの丘から幾筋もの小川が流れ、スペイ川本流に注ぎ込んでいる。スコットランド独立を謳ったハイランドの勇士たちがイングランド軍に最後まで抵抗したのも同地であり、敗戦の悲劇は「ホー・オブ・クロムデイル」という民謡にも歌われた。
19世紀初頭、山深いトミントゥールの谷から3人のマクレガー兄弟が15キロ離れたクロムディルの地にやってきて、その3兄弟の一人、ジェームス・マクレガーが建てたのがバルミニック蒸留所であった。正式に蒸留所として認可を得てスタートしたのは1824年だが、それ以前から密蔵は行っていた。(もともとクロムデイル一帯は密造酒づくりの地域として有名でもあった)
バルミニック蒸留所はグランタウン・オン・スペイの街から7キロ下った地にあり、かつてはスペイヴァレ鉄道のクロムデイル駅から引込線が蒸留所まで引かれており、原料や樽を運んだという。
なお、創業から100年近くマクレガー家が経営を行っていたが、1930年にSMD社が買収。1960年に改修工事が行われ、1962年にスチルが4基から6基に増設された。その後1970〜1980年代のウイスキー不況の際も経営は続けられたが、1993年5月に閉鎖。その後インバーハウス社に買収された。
仕込み水
仕込み水はクロムデイル川の水を利用
メモ
所有者 インバーハウス社
設立年 1824年
発酵槽 オレゴン松×6基
蒸留器 初×3基 再×3基
仕込水 クロムデイル川
ブレンド銘柄 ピータードーソン、ジョニーウォーカー
見学 なし